スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑
みんなやさしくなあれ
2013 / 04 / 06 ( Sat )
疲れた時はみんなトゲトゲしたくなる。

そんな時はここを覗いてみて…



みんなやさしくなあれ 


「あずさからのメッセージ」


十数年前、障がいのある子がいじめに遭い、

多数の子から殴ったり蹴られたりして亡くなるという痛ましい事件が起きました。

それを知った時、私は障がい児を持った親として、

また一人の教員として伝えていかなくてはならないことがあると強く感じました。

そして平成十四年に、担任する小学五年生の学級で

初めて行ったのが「あずさからのメッセージ」という授業です。

梓は私の第三子でダウン症児として生まれました。

梓が大きくなっていくまでの過程を

子供たちへの質問も交えながら話していったところ、

ぜひ自分たちにも見せてほしいと保護者から授業参観の要望がありました。

以降、他の学級や学校などにもどんどん広まっていき、

現在までに福岡市内六十校以上で出前授業や講演会をする機会をいただきました。

梓が生まれたのは平成八年のことです。

私たち夫婦はもともと障がい児施設でボランティアをしていたことから、

我が子がダウン症であるという現実も割に早く受け止めることができました。

迷ったのは上の二人の子たちにどう知らせるかということです。

私は梓と息子、娘と四人でお風呂に入りながら

「梓はダウン症で、これから先もずっと自分の名前も書けないかもしれない」

と伝えました。

息子は黙って梓の顔を見つめていましたが、しばらくしてこんなことを言いました。

さあ、なんと言ったでしょう?

という私の質問に、子供たちは

「僕が代わりに書いてあげる」

「私が教えてあげるから大丈夫」

と口々に答えます。

この問いかけによって、一人ひとりの持つ優しさが

グッと引き出されるように感じます。

実際に息子が言ったのは次の言葉でした。

「こんなに可愛いっちゃもん。

いてくれるだけでいいやん。

なんもできんでいい」。

この言葉を紹介した瞬間、

子供たちの障がいに対する認識が少し変化するように思います。

自分が何かをしてあげなくちゃ、と考えていたのが、

いやここにいてくれるだけでいいのだと価値観が揺さぶられるのでしょう。

さて次は上の娘の話です。

彼女が

「将来はたくさんの子供が欲しい。

もしかすると私も障がいのある子を産むかもしれないね」

と言ってきたことがありました。

私は 「もしそうだとしたらどうする?」と尋ねました。

ここで再び子供たちに質問です。

さて娘はなんと答えたでしょう?

「どうしよう……私に育てられるかなぁ。お母さん助けてね」。

子供たちの不安はどれも深刻です。

しかし当の娘が言ったのは思いも掛けない言葉でした。


「そうだとしたら面白いね。

だっていろいろな子がいたほうが楽しいから」。


子供たちは一瞬「えっ?」と息を呑むような表情を見せます。

そうか、障がい児って面白いんだ――。

いままでマイナスにばかり捉えていたものを、プラスの存在として見られるようになるのです。

逆に私自身が子供たちから教わることもたくさんあります。

授業の中で、梓が成長していくことに伴う「親としての喜びと不安」には

どんなものがあるかを挙げてもらうくだりがあります。

黒板を上下半分に分けて横線を引き、上半分に喜びを、

下半分に不安に思われることを書き出していきます。

中学生になれば勉強が分からなくなって困るのではないか。

やんちゃな子たちからいじめられるのではないか……。

将来に対する不安が次々と挙げられる中、こんなことを口にした子がいました。

「先生、真ん中の線はいらないんじゃない?」。

理由を尋ねると

「だって勉強が分からなくても周りの人に教えてもらい、

分かるようになればそれが喜びになる。

意地悪をされても、その人の優しい面に触れれば喜びに変わるから」。

これまで二つの感情を分けて考えていたことは果たしてよかったのだろうかと

自分自身の教育観を大きく揺さぶられた出来事でした。

子供たちのほうでも授業を通して、それぞれに何かを感じてくれているようです。

「もし将来僕に障がいのある子が生まれたら、

きょうの授業を思い出してしっかり育てていきます」と言った子。

「町で障がいのある人に出会ったら自分にできることはないか考えてみたい」

と言う子。

「私の妹は実は障がい児学級に通っています。

凄くわがままな妹で、喧嘩ばかりしていました。

でもきょう家に帰ったら一緒に遊ぼうと思います」

と打ち明けてくれた子。

その日の晩、ご家族の方から学校へ電話がありました。

「“お母さん、なんでこの子を産んだの?”と

私はいつも責められてばかりでした。でもきょう、

“梓ちゃんの授業を聞いて気持ちが変わったけん、

ちょっとは優しくできるかもしれんよ”と、

あの子が言ってくれたんです……」。

涙ながらに話してくださるお母さんの声を聞きながら

私も思わず胸がいっぱいになりました。

授業の最後に、私は決まって次の自作の詩を朗読します。


「あなたの息子は

あなたの娘は、

あなたの子どもになりたくて生まれてきました。

生意気な僕を

しっかり叱ってくれるから

無視した私を

諭してくれるから

泣いている僕を

じっと待っていてくれるから

怒っている私の話を

最後まで聞いてくれるから

失敗したって

平気、平気と笑ってくれるから

そして一緒に泣いてくれるから

一緒に笑ってくれるから

おかあさん

ぼくのおかあさんになる準備をしてくれていたんだね

私のおかあさんになることがきまっていたんだね

だから、ぼくは、私は、

あなたの子どもになりたくて生まれてきました。」

上の娘から夫との馴初めを尋ねられ、

お互いに学生時代、障がい児施設でボランティアをしていたからと答えたところ


「あぁ、お母さんはずっと梓のお母さんになる準備をしていたんだね」


と言ってくれたことがきっかけで生まれた詩でした。

昨年より私は特別支援学級の担任となりましたが、

梓を育ててくる中で得た多くの学びが、

いままさにここで生かされているように思います。

「お母さん、準備をしていたんだね」

という娘の言葉が、より深く私の心に響いてきます。


是松いづみさん(福岡市立百道浜小学校特別支援学級教諭)

2013年2月号 致知随想より




このほかにも沢山心温まるお話が沢山。








最後まで読んでいただきありがとうございました。
ランキングに参加しています。ポチッとしてくれたら嬉しいです。


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 子育てブログ 自閉症児育児へ
にほんブログ村
にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村



スポンサーサイト

テーマ:障害児と生きる毎日。 - ジャンル:育児

00 : 23 : 01 | 広汎性発達障害 | トラックバック(0) | コメント(10) | page top↑
<<鼻歌を歌いながら… | ホーム | 理解してもらう為に。>>
コメント
--No title--

こんばんは、いつもブログ村を覗いているものです。たまたまこの記事を拝見し、非常に感銘を受けました。

障害児の子達は、本当に人の優しさを引き出す素晴らしい能力があると思います。
このお話を読んで、少しでも多くの人たちが優しい気持ちを持てますように!

素晴らしい記事をありがとうございました!
by: 通りすがり * 2013/04/06 01:17 * URL [ 編集] | page top↑
--No title--

お久しぶりです。

「あずさからのメッセージ」こんな授業が私の地域でも行われるといいなぁ・・
今は特別支援学校の中だから当たり前のような毎日だけれど、卒業してからきっと色んな試練にあうのだろうなぁと思います。

春休み終盤で疲れてますが
ちょっとホッコリしました。
by: mama * 2013/04/06 17:04 * URL [ 編集] | page top↑
--良い記事を読ませていただきました。--

 深く心に届きました。
by: 猫亀さん * 2013/04/06 21:01 * URL [ 編集] | page top↑
--No title--

子供の意見って親からの刷り込みから始まるでしょう。育てられる環境で大きく見る目が変わってくる。

まずは親から。

そして将来にむけて子どもへの啓蒙へ。
by: ミリわん * 2013/04/07 00:25 * URL [ 編集] | page top↑
--管理人のみ閲覧できます--

このコメントは管理人のみ閲覧できます
by: * 2013/04/07 14:38 * [ 編集] | page top↑
--Re: 鍵コメ様--

苦しいね。
見えないという事は怖いね。
良く頑張っていますね。

どんな人でも一人では生きられません。
人にはそれぞれ皆悩みを持っているものです。
もちろん私も…

私は息子に困った時に周りの誰かにSOSを出せる人間になって欲しいと思っています。
誰でも苦手は必ず持っているから、それをハンディだとは思いません。
苦手な部分を物や知恵や人の手を借りればよいだけです。

分からない事があれば分かりません、教えてくださいと言う勇気さえあれば何とかなるものです。
私はそればっかり(笑)

ありがとう!
ここに来てくれて。

又来てください。
いつでも待っています。
いつでもです。
直ぐにお返事できないかもしれませんが、必ずお返事しますから。
又来てくださいね。

by: エンジェルキャッチ * 2013/04/07 21:56 * URL [ 編集] | page top↑
--Re: 通りすがり様--

はじめまして。
コメントをありがとうございます。

私もこの記事を読んで胸が熱くなりました。
息子は学校や先生に恵まれず、学校へ行きたいのに行かれない状態になってしまいました。
この記事の先生のような方が沢山いたらとつくづく思いました。

大した事は書いていませんが、又宜しければ覗きにいらしてください。
by: エンジェルキャッチ * 2013/04/07 22:02 * URL [ 編集] | page top↑
--Re: mama様--

お久しぶりです。

そろそろ学校が始まる頃でしょうか。
学校が始まるとやれやれって感じでしょうか(笑)

「みんなやさしくなあれ」は他のお話も本当に素敵なお話ばかりで…
私もこのサイトを見つけて疲れた時は覗いてみようと思っています。
by: エンジェルキャッチ * 2013/04/07 22:06 * URL [ 編集] | page top↑
--Re: 猫亀さん様--

こんばんは!

この記事の存在を教えてくれたのは私のバトンの教え子です。
その子もお母さんになってわが子を思う気持ちがこんな素敵な記事を伝えてくれたんですね。

当時まだ小学生だった子が今は二人のお母さんで、子供を愛しんでいる。
時間を感じると共に教え子の成長を嬉しく思います。

優しさは優しさを生む。
そんな事を教え子から教えてもらいました。


by: エンジェルキャッチ * 2013/04/07 22:14 * URL [ 編集] | page top↑
--Re: ミリわん様--

こんばんは!

子供は偏見や邪心がないから優しさを伝えれば優しさを
憎しみや嫌悪を伝えれば憎しみや嫌悪を受け継ぎますね。

結局大人なんですよねぇ~
by: エンジェルキャッチ * 2013/04/07 22:18 * URL [ 編集] | page top↑
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://lovetwirl.blog68.fc2.com/tb.php/531-0b1349bc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。